協 定

村議選は実質上、各大字ごとにその代表が選出されていたことが明らかである。選挙協定についての案内状、拝啓来る二二、二三の両日に村会議員定数半数改選及びに補欠選挙を執行することになり議員の配置選出方法等について、従来の慣行どおり協定することは、村自治の平和上必要と認められていると存じます。ついては協議会を開きたいと存じますので、酷寒のみぎりはなはだ御足労と察しますが、来る一三日正午を期し役場へ御参集頂きたい。この協定によれば、まさに大字による文字どおりの私選であり、村会が旧村大字間の利害調整の場になっていたことがうかがえ、個々の有権者の意思よりも大字の総意が重視されていたのである。そしてこの協定は役場の公式文書において徹底が図られていた。村会議員の各大字配当は協定のとおりで、各大字の戸数、地価に応じて、議員数を割り当てていたことがわかる。各大字の有権者数は、制限選挙のもとではきわめて少数であり、しかも、一部の一級有権者が議員の半数を選ぶことができたのであり、当時、大多数の住民は村政参加の道を閉ざされ、有権者数の村全人口に対する割合は5.7%に過ぎず一級有権者の数では、全人口の0.9%に止まった。一%にも満たない有権者が村政を左右する立場を確保していたわけである。

協 定