大字は町村制では区と称され住民直結の行政機能をまかせられ、役場の行政の一部を担ったほか、神社の維持をおこない、寄り合いを通じて大字の問題について協議し、種々の取り決めを行なっていた。まさに、村と並ぶ小自治体であり、旧村の秩序は区の自治上に生かされていた。次のようなことを一同集会し、協議決定した。昨年、水害、物価高騰により死葬、年忌、仏事には酒は一切禁止のこと。稲や里芋、果物、野菜等窃盗のあるときは被害者は立会人を求め、そしてその状況を認めその旨総代へ届け出る事。総代人は前条の届け出のあるときは、これを協議委員に通知すること。協議委員はこのことを大字一同へ集会を求むべきこと。大字一同はこれを協議し窃盗者が当字の人と認められるときは、仮に無記名投票をもってその犯人を示すべきこと。前条の場合になって高い表を受けたものは、次のように処分すること。最高票を得た宅へ行き、大字一同で捜索しても、毛頭かれこれ申さないこと。ただし、窃盗品が見つからないときは、二番目、三番目の宅を捜索すること。このようにしても見当たらないときは、大字一同を捜索すること。大字一同協議して取り決めた上は異議を申さないこと。